お買い物の学習で、2割引きというような場面がありますがこの意味が分かりにくい子どもがいます。
この場合も、1割の意味が分かり1割の量感が育てば、理解が進む場合が少なくありません。
step1 歩合シートによる支援1
1割の意味と量感を育てるために、写真1のような歩合シートを作っておきます。もとにする量を示すシートと、もとにする量を十等分した目盛りが入ったシートを準備し、ラミネート加工します。(写真1)
「これがもとにする量をあらわしています。例えば全校生徒の人数300人を表しているとするね。」などと言って、もとにする量のシートの方を見せます。続いて「もとにする量を10等分します。」と言ってもとにする量を十等分した目盛りが入ったシートの方を見せてから2枚のシートを並べて置きます。(写真1)
次に、「もとにする量を10等分した1つ分を1割と言います。」と言って、一目盛り分をホワイトボード用の赤のマジックで塗ります。(写真2)
「全校生徒の数を300人として、1割の量を求めてみるね。」と言って300人と書き込み、十等分した目盛りが入ったシートの横に置きます。(写真3)「もとにする量を十等分したうちの一つ分が1割なので、300人の1割の量は、300人を十等分した1つ分の量になるよね。」と言いミニホワイトボードに300÷10と式を書き計算をして「300割る10で30人が答えになります。」「300人の1割は30人ということになります。」とまとめます。
「もとにする量を2000円にすると1割は何円になりますか?」
「もとにする量を300mLにすると1割は何mLになりますか?」
など、例題をできるだけ沢山おこない1割の量感を育てるようにします。
step2 学習支援ソフトによる支援
学習支援ソフト「1割をもとめよう」の課題を繰り返しおこなうことにより、1割の求め方を定着させていきます(図1)。
「1割をもとめよう」→ダウンロード(for Win)
注:DVDでは提供をしていないソフトなので、直接ダウンロード
して下さい。フリーのソフトです。
step3 歩合シートによる支援2
1割の量をしっかりと求めることができるようになった段階で、次の課題に移ります。「もとにする量2000円の2割を赤のマジックで塗りつぶして下さい。」と声をかけ、十等分した目盛りが入ったシートの2目盛り分を塗ってもらい、次に「2000円の2割は何円になるか求めてみましょう。」と声をかけ、「1割の量は200円、2割の量はその2個分なので、200×2で求めることができます。」と言い、ミニホワイトボードに200×2の式を書き400円になることを確認します。「2000円の2割は400円になります。」とまとめます。(写真5)
step4 学習支援ソフトによる支援2
学習支援ソフト「歩合の基本」の課題を繰り返しおこなうことにより、割の量感を定着させていきます(図2)。次に学習支援ソフト「歩合の話①」の課題を繰り返すことで、量感に基づいて「もとにする量」と「歩合の値」から「くらべられる量」を求める方法を定着させていきます。(図3)
支援ソフト「歩合の基本」→ダウンロード(for Win)
支援ソフト「歩合の話①」→ダウンロード(for Win)
注:DVDでは提供をしていないソフトなので、直接ダウンロード
して下さい。フリーのソフトです。
step5 生活に役立つ力をつける支援
「次に、定価2000円の商品を2割引きで買うとき、いくら払えばいいか考えてみるね。」と言い「2000円の2割は400円になります。2割引きというのは定価から2割分を引くことなので、2000-400を計算して1600円になります。」と2割引きの意味を伝えます。
定価の3割引き、定価のの4割引きなどの課題もおこないます